サッカーワールドカップは日本が二戦で勝ち点4という予想外の健闘を見せているために寝不足気味ではございますが、TGM信徒としての日々のおつとめとして今日も頑張って記事を更新して参ります。
さて前回の記事では、「ものを見る」と言うことに関しては、主に「追いかけ型」と「監視型」の二つの見方があるのではないかということと、TGMの内容を見る限りゴルフで必要なのは「監視型」の見方を使うのが望ましいのではないかということを書きました。
この二つの「見る方法」についてはいずれも「動体視力」なる文言の説明も読んではみたわけですが、今ひとつ論理的な研究が進んでいない分野のように見えますので私なりの表現で進めさせていただいております。
で、前回の「仮説」をもとに、今回は有名プロのスイング動画をキャプチャーしまして、プロが「何を見ている」のかを検証しようと思います。本来そのプロが「何をみているのか」は本人に聞いてみないとわかりませんし、実は目をつぶって打っているプロもいるかもしれませんので確証はございませんが、姿勢や顔の向きである程度の傾向がつかめるのではないかという試みでございます。
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トッププロの姿勢と顔の向き
以下のはすべてゴルフダイジェスト様のスイング動画をキャプチャーして作成いたしました。
黄色い線はアドレス時の両脚の真ん中と頭頂部を結んだ線で、オレンジ色の矢印は各時点での頭頂部とキャップのツバの真ん中を貫通させた線になります。オレンジの線が想定される顔の向きということになりますが、当然眼球を動かせば顔の向きとは違う方向を見ることは出来ますので、オレンジ方向を見ているとは限りませんのであくまで目安ということになります。
タイミングとしては左から、アドレス、トップ、インパクト、フォロースルー時点になります。
タイガーウッズ
ジョーダンスピース
ダスティン・ジョンソン
ブライソン・デシャンボー
ローリー・マキロイ
松山英樹
共通点
まぁ程度の差はあるとは思うのですが
・トップからフォローまでアタマは黄色い線の左側に位置する。
・フォローまで顔は地面方向に向いている
・トップで顔の向きは右足前方向に向く。
「それがステイ・ビハインド・ザ・ボールってヤツさ!」
よく言われるこの言葉ですけど、実はそれって黄色い線より左側にアタマを置いておければ達成で、顔の向きは関係ないじゃんって思うんですね。つまりオレンジの線がクラブヘッドを追いかけるように廻ってしまっても、ストロークの構造上は大きな問題にならないと思うわけです。つまり軸だの前傾だのをキープするという目的は、顔の向きを動かしても達成できるはずだと思うのですね。
では上記プロ達にはオレンジの矢印の向こうに何が見えているのかって話です。
結論「見るということ」
TGMの内容と統合して考えると、こういうことを監視しているのではないかと。
1. ワッグル時点でヘッド軌道とトップの両手の位置を確認
2. トップでエイミングポイント(両手を落とす位置)を確認
3. 感覚で両手がエイミングポイントとアドレス時点の位置に戻ってくるのを意識
4. 地面方向にカメラの位置を固定したままヘッドが想定通りの軌道に抜けるのを確認
5. これらが全体的にバランス維持したまま出来てればナイスショット
このときボールはあくまで監視している画像がぶれていないことの目印にはなっているとしても、ボール(もしくはヘッド)を追いかけるように見てはいなくて、あくまで全体画像を監視するように見ているのではないかと思います。
上記はあくまで私の仮説ですが、練習でこういうことを都度確認しながらショットするのと、何も考えずにショットするのではどちらが上達するのだろうと言うことです。上級者になれば完全に「手の教育」が完了しているので、「上げて下ろす」「ボディーをターンするだけ」で打てるのかも知れませんが、後学のゴルファーが上記のようなことを意識することは非常に大きな意味を持つと思うのですね。
状況証拠だけを見れば、トッププロは全員「フォロースルーまで地面方向に顔を向けている」ということは確定だと思うのですが、この事を達成するための意識として、「マンブリしても顔を残す」と考えるのか、「強振するときほど全体のバランスをしっかり監視する」と考えるのかで大きな違いが出るのではないかと思います。たぶん前者は首を痛めるのではないかと思います。
そんな事を考えながら練習場に行ってフォローまでしっかり地面方向を見ている人ってどれくらいいるのかなと思ってカウントしましたところ、
30人中1人でした。
その一人も中学生くらいの女の子でしたので、まぁ、玄人もしくはそれを目指す人ですよね。要するにシロートは「監視」なんか出来ちゃいないってことです。
で、私は信徒として上記を意識して練習しているわけですが、要するにこの「監視」が出来る頭部の状態が「ステイショナリーヘッド」なのではないかと思うようになったわけです。次回に続きます。