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3-F-1 練習の方法
とかくゴルフ界には、どのようにスコアを作るのかということを学ぶまえに、どのようにボールを打つのかということを学ぶことを奨励する多くの輩が存在する
初級者がストロークの技術の練習を行うにあたって、ツアープロが行っていることをつぶさに観察して参考にすることを要求することは、出来ないことをやらせて落ち込ませているのと同じ事じゃ
それよりもその初級者が心がけるべき事は、フェアウェイの芝の地面からボールを打つ、あるいは深いラフ、ほとんどアンプレアブルをしたくなるライ、石やそのほかの罠などからプロのように打とうとするのではなく、より良い状態のライ(それはティーアップということかもしれぬが)からコンスタントに望ましいボールを打てるようになるまではムリをしないようにするということじゃ
ある程度上達したものがそのようなことに挑戦するというのは理解出来る
もし初級者と上達したものの双方が、全てのショットをティーアップした状態からラウンドをするとしたら、上級者殿にとってはあまりメリットがないか、その技術の向上の妨げになる可能性もあるじゃろうが、初級者殿にとっては、まだ分かっていないライに応じてクラブヘッドをどのように扱うかということよりも、ボールをどのように扱うのかに集中できるという点で意味のあるものになるはずじゃ
トーナメントのルールは、トーナメントがスコアのテストであるという競技としての側面のためにフェアなものとなっておる
プレイヤーは少なくとも「練習とラウンド(3-B)」に書かれておることがマスターできるまでは、トーナメントのルールでプレーすることにこだわらない事じゃ
これねー、おいらも常々思うんだけど、ゴルフくらい練習環境(たとえば練習場の人工芝)と本番のラウンドの環境が違うスポーツってないと思うんだよね
テニスに例えると人工芝のコートでしか練習できないのになぜか試合はいきなりウインブルドンの天然芝でやるのがデフォみたいな
ゴルフはさらに傾斜とライがいろいろあって、これって醍醐味でもあるけどゴルフの参入ハードルを上げてる一つの要因ではないかと
なのでスコア120くらいまでは毎ショット平らなところからティーアップもしくは人工芝マットから打ってオッケーってのはアリじゃないかと、芝も痛まないしねー
3-F-2 他所の参照
技術の習得の為の最大の要因は、正しく、身の丈に合った練習方法を行う事じゃ
これは本書の文中のいたるところに収録されておるインデックス、照会番号を粒差に参照することで得られるかもしれぬ
これらの番号は、その本文にとっての(単に関連性があるということだけではなく)本質を理解することを助けるものであり、参照の場所にその参照先の文章が存在しているものとして捉えられるべきなのじゃ
もし参照先が複数ある場合、それは必ず番号、もしくはアルファベットの若い順になっているのであって、重要度を示しているのではない(1-Hを参照)
3-F-3 インスタント・シンプリフィケーション
この題(Instant Simplification)だけど、うまい日本語というか、日本語にすると逆に誤解されそうだからまんまカタカナにしたけど、良い意味だからねー
ゴルフストロークにおける様々な複雑な選択を、モニュメントのようにそのまま蓄積しただけの状態というのは、はっきり言って無益な、救いのない状況じゃ
本書に様々な情報が目もくらむほど溢れていることは避けられないことなのじゃが、しかしこのことが個々のストロークパターンを構築する中で、努力なくしてインスタント・シンプリフィケーションを達成することが不可能になっておるという点で、実は親切な構造になっておるのじゃ
この装備の達成によって、プレイヤーは、一つのコンポーネント、あるいはどんなエリアであっても、ゴルフストロークのメカニクスを即座に、ピンポイントに再現する事が可能になるのじゃ(第十二章参照のこと)
TGMでは「本来複雑なことを単純化して表現するのは危険行為」と言っている一方で、ここでは「最終的には単純化できないと使えない」とも言っているわけだねー
上で言っていることは、インスタントコーヒーはお湯をかけるだけで(ほぼ)コーヒーが作れて、これは「良い単純化」だけど、「コーヒーは黒くてちょっと苦みのあるアレだよ」って表現するのは「悪い単純化」だということだねー
実際にはいろいろ繊細で複雑なことをやってるんだけど、様々なショートカットキーやその集合体を総動員して、自分のストロークパターンを作れるようにすることが大事だよということで、最終的には本人にとって「上げて下ろしてるだけ」みたいな感覚になるとしても、求められれば細部に至るまで完璧に説明出来るってのが正しい状況だと思うよー
3-F-4 練習場
さて、ストロークパターンの選別が完了したならば、先に述べた「翻訳」の手順に進んでゆくのじゃ
ここで気づくことは、お主の「ゴルフィングマシーン」の組み上げ、調整を完璧なものとするのに最も効果的な場所は、「インドア練習場」であるということであり、屋外ドライビングレンジには、たまに確認のために出かける程度で良いということじゃ
屋外のドライビングレンジでは、飛距離を求める陶酔的催眠効果、ラインやハザードを意識するあまり「両手」から意識が遠のいていくこと、ボールをステアリングしてやろうという衝動への誘いなど、様々な落とし穴があるのであり、それらの動作も解析され、お主のコレクションに加えられていくこととなる
よって屋外のレンジは、お主の研究成果の、コースでの投入の前の最終、あるいはその一歩手前くらいの確認に使用するべきなのじゃ
インドアレンジがオススメなのは、上記のような要素が単純に発生しないからじゃ
よって、お主の感性が、選択された手法を再現するのに信頼できるようになるまでは、それまでに採用された全てのコンポーネントに関して、視覚的、意識的な解析を怠ってはならぬ
そうして、それらは一つの工程として組み込まれていくのじゃ
まぁいまどきのゴルフシュミレーターだとラウンド出来ちゃうし完全にボールの行方が気になるんだけど、自分のフォームチェックも出来るし弾道の解析も出来るから、練習環境としては最強ってことだよねー
全然関係ないけど森美穂選手サードQT頑張ってねー