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第四章 スインガーの動作とその習得方法(その2)

ここで再び、読者諸君に正しいアイデアを伝えるために写真を使って説明をしていきたい。まず最初の二枚の写真をご覧いただきたい。ここでは私が個人レッスンを行う際の全ての生徒に試してもらっており、ゴルフ指導者としての私の長年の友とも言える道具、すなわちハンカチのコーナーにポケットナイフをくくりつけた、糸の端におもりを付けた状態を表した道具を使っていく。最初の二枚の写真をイメージして欲しい。これらは、ポケットナイフがおおよそ半円状にスイングされている状態をあらわしているのであり、それぞれ反対の方向に伸ばされた状態となっている。ここで注目してほしいのは、この間ハンカチは常に真っ直ぐに伸ばされているということであり、これは「スイング」の動作は常に伸ばされるものであり、おもりには常に外側に引っ張られる力が働いているためである。

読者諸君にはぜひ、このおもりをつけた糸に似たような道具を使って実際に試していただきたいのであるが、この動きをスムースに行うためには、おもりに対してどのような力が働いているのかを常に感じながら動作をリードすることが必要になるはずだ。おもりが「スイング」されている限り、糸は常に引っ張られて真っ直ぐになるはずであり、この状態はスイングの長短に関わらず保持されることとなる。

では次に以下の写真の状態を試してみて欲しい。ここではクラブと例のハンカチを一緒に握って、やはりおおよそ半円となる範囲でクラブをスイングしている。ここでハンカチの動きは、実際にクラブヘッドが「スイング」されているかどうかを確認するものとして機能する。もしここでクラブのシャフトを「押す」「引く」ことによって動かしているのであれば、クラブヘッドそれ自体は似たようなアークで動かされるだろうが、ポケットナイフとハンカチの動きは同調しないはずである。「スイング」の代わりに「レバレッジ」を用いると、外見上の結果は同じようなものとなるのは、ゴルフクラブのシャフトはじゅうぶんに硬いため、テコを動かすための適切な連結部分として機能するからである。しかし糸とおもりのような、極めて柔らかい連結部分の場合には、この「レバレッジ」の方法でおもりを動かことはできない。

この実験からわかる、(外見上の違いではない)「スイングの感覚」こそが、「スイングとは何か」を正しく理解する上で本質的に重要な事項であるという事実を、私は再び強調したいと思う。これら二つ、すなわちこれまでの写真のようにアークを通じてクラブヘッドを動かしていく真のスイングのモーションと、レバレッジの原理を通じてもたらされる結果の間に、即座にそれらの違いを見極めることは、高度の専門性を有する観察眼を必要とする。一般的な観察眼ではそれらの間に何ら違いを見いだせるものではない。しかしクラブとおもりのついた糸を動じに振る方法は、もっとも完璧かつ説得力のあるチェック方法となる。さらに言えば、このテストを繰り返し行う事は、プレイヤーが二つのメソッドの違いを明確に理解することに結局はつながるのである。これは単に視覚的な感性によるものではなく、ゴルフを学んでいく限り必要な、はるかに重要なメソッドである、「違いを感じる」という能力によるものである。

写真の中において発生しているアクションは、言うまでもなく「振り子」の動作である。この極めて原則的かつ明確な振り子の原理の特徴は、振り子のスイングアークの大小に関わらず同様に発生する。最大のアークとは「真円」であり、固定の中心から発生している遠心性のパワーの活用によって発生する。ゴルフのストロークが真円にはならないのは、ストロークの中心、すなわちボディの重心位置がストロークを通じて不変ではないためである。しかし一方で、振り子の特徴的な動作は、ストロークの間、終始発生している。よって完全に完璧なスイングの動作を行えるプレイヤーは存在しないが、完璧なスイングに近づいているほど、より安定して一貫性のある結果がもたらされるのである。

これやってみないと難しさがわからないんですが、ハンドタオルか何かの先っちょを結んで、タオル部分とコブの状態をつくってやってみてください。大事なことは

1. 常にタオルが真っ直ぐに伸ばされている状態をキープする。
2. 正確に前後に、つまりコブが8の字を描く事がないように注意する。

上記を意識すると、実は「腕一本でやるほうがラク」(腕とヘッドの同調が行いやすい)ということと、「早期に肘を曲げてはいけない」(曲げるとコブの軌道がぶれて8の字になりやすい)ことに気づきます。おそらくですがパットやアプローチのリズムを掴むのによい練習になると思います。あとアタマは絶対に動かさず、腰もフラダンスしないようにプライマリーレバーアッセンブリーの可動だけで出来るようになるといいと思います。

まだ続きます。

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