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ゴルフの本質(その7)

こちらの記事で

golf103.hatenablog.com

言及を頂きましてありがとうございました。

女子プロテストの話題を優先してましたのでこちらの記事の進行が遅れておりました。

まぁそれほど大層なお話ではないと思うのですが、一点補足をしますと、プレイヤーは必ずしもバックラインの通りに握っているわけではないと思います(バックラインなしのグリップもありますし)。もちろんその形状から何らかの情報を得ていることは間違いないのですが、例えば包丁さばきでも。刺身を切るときは以下のようにウィークグリップな感じになるでしょうし

http://lens-blog.jp/2017/06/02/isshin/

みじん切りのように上から何度も叩くような動作の時には真上からストロングに握るということはあるわけです。

https://note.mu/travelingfoodlab/n/n4ee6f6fab006

ただ包丁は刃で引くにせよ、叩くにせよ、その仕事をする方向は決まってくるわけで、ハンドルの部分はそれが感覚として伝わるアライメントになっていてくれないと困るわけです。下の包丁で赤線や黄線の部分が左右でずれたり角度が平行でなかったりすると使いづらいと思うのです。

で、ゴルフでクラブを動かすということが、ハンドル部分をグリップしてヘッド重心を動かすということであるとするならば、ハンドル部分でヘッド重心の位置を感知出来た方が便利じゃないかと。こういうイメージでヘッドを動かせば、フェースがスクエアに当たりそうだなというイメージを持ってヘッド重心を動かす意識が便利なのではないかというだけでございます。

そして袈裟斬りのように振り下ろせばそれだけで打てるとしたら良いなぁというところまで議論を進めてきました。

ロングアイアンで袈裟斬りは出来るのか

で、ドライバーのように、重心角が後方に倒れている場合は

確かに重心角を意識して持ち上げればなんとなくスムースにトップの位置に持って行けそうなのですが、ロフトの立ったアイアンでは重心角がそれほどありませんので、剣道のお面やスイカ割りのように真上に上げて大根斬りするようなスイングになってしまいます。明らかにそのようにしてロングアイアンを打っている選手はいませんので、もう少し別の要素が必要になってくると思われます。

パターで普通にやっていること

突然ですがパターについてです。

ここではパターはみんな真っ直ぐ打ちたいと思っているという前提で進めます。つまりボーリングのように曲げ球でカップを狙いたいという変態的なことは考えないと想定します。

真っ直ぐ打ちたいということは、フェース面がなるべくながく目標方向を維持したままパッティングを行えた方が有利です。そこから長尺パターとか

https://news.golfdigest.co.jp/news/tgt/pga/article/74152/1/

こんな奴とか

https://golfdigest-play.jp/info/17290464

要は支点を決めて、そこから出来るだけ垂直に近いプレーンでヘッドを動かすと、フェースがスクエアの状態を長く保ってパットが出来ます(パターのライ角を90度にするのは禁止)。

そしてその考えをこじらせるととこうなります。

ミシェル・ウィー選手

https://golfdigest-play.jp/info/17290464

つまりパターというのはさすがにどう考えてもフェースを基準としてストロークするしかないわけです。ところがパターもいろんな形状がありまして、当然のことながらその形状によって重心位置が異なってきます。

例えばピンタイプのパターというのは

シャフトを指の上にのっけるように支えると

トゥは下を向きます。つまりこの道具を例の偏重心の棒モデルにすると

こんな道具を振っていることになります。

これをフェースの向きが真っ直ぐになるようにアドレスした場合

Aタイプ

こんな感じになります。仮にこれをAタイプとします。

クワガタのマレットだと

Bタイプ

そして問題はイーデルのトルクバランスというもので、私が使ってるヤツですけど

イーデル「The Brick」

先っちょの方の鉄をくりぬくように削ってあるので

こんな風に上を向いてしまう変態仕様です。なのでもう作図が難しいのですけど

Cタイプ

こうしてA、B、C、の3タイプが出そろったのですが、このように重心位置が全然違う道具を使いつつも、おそらくどのプレイヤーもフェースをなるべく真っ直ぐ動かそうとしていることになります。

フェースの動きを見ればどのプレイヤーも同じようにパットをしているように見えると思うのですが、これだけ道具が違えば、そのための操作は全く異なっていると思うのです。

例えばAタイプでフェースを真っ直ぐ引こうと思うと、真っ直ぐ引くというのは厳密に言うとフェースのトゥとヒールを同じ距離だけ引くということだと思うのですが

このように慣性の影響で、フェースが閉じる方向にチカラが働くことになると思います。よって、このタイプのパターの操作はそのチカラに対抗して「開いて引いて閉じながら打つ」ようにするとフェースが真っ直ぐ動くと思います。

Bタイプだと

重心に慣性が働くとしても、シャフトがかなりそれに正対する形で押し込んで行きますので、操作としてはかなり「何もしない」意識で真っ直ぐ引くことが出来そうです。

これがCタイプになりますと

引こうとした瞬間にフェースが開こうとしますので「閉じながら引いて、開きながら打つ」という操作が必要になります。

で、TGMでこの操作のことを指しているのがヒンジアクションなのだと思います。

明けましておめでとー今年は目標を三つ立てたよ—1. TGMを聖書として本の形にするこのブログではおいらの勝手な解釈が入りすぎだから、そういうのを全部排除した完全な「TGM日本語版」をつくろうと思ってるよ—もうすでに作業はスタートしてるけど、とっても気持ち悪い感じの仕上がりになりそうでワクワクしてるよー2. このブログをものすごく個人的に進化させるその上でおいらの「妄想」や「勝手な解釈」をどんどんエスカレートさせて、超私的にスイング解析やはやりのレッスン用語のTGM用語への翻訳とかをやっていきたいと思ってるよ—3...
ヒンジアクションのバリエーション - 大庭可南太の「ゴルフをする機械」におれはなる!

たぶん次回でこのシリーズ終わります。

また近日中にWord Pressに引っ越す予定です。URLは変わりません。

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