クーラーが直りました。
ここのところ記事の更新が滞っておりましたので、もしかするとブログ主が熱中症をこじらせて死んだのではないかとご心配をしてくださった方々申し訳ありません。なんとか生き抜きました。思えば7月末の梅雨明けからクーラーがまったく機能しないことに気づき8月20日に入れ替えが完了するまで毎日凍らせたペットボトルを抱きしめて寝ておりましたが、どうにか無事に生き延びることが出来ました。なぜか体重も1.5kgほど増えました。生存本能発動したのでしょうか。
そんななかPGAツアーはマキロイが年間王者になりました。地元開催の全英で予選落ちの失意の状況からの年間王者となったわけですが、ずいぶんとドローが穏やかになったというか、時にはフェードまで意識して打っている変化が印象的でした。マキロイと言えばドローでぶっとばすスタイルで席巻してきたわけですが、それだけでは思うような成績が残せなくなってちゃんと時代の流れに対応してきたということだと思います。全米を勝ったパトリック・リードもそうです。まぁ、あのムリヤリなフェードは身体にはよくないと思いますが。このあたり記事の内容と全部つながってます。
Table of Contents
前回までのおさらい
で、ここからが続きなんですが、前回の記事ではゴルフクラブはシャフト軸とクラブヘッドの重心がズレた以下の写真のような道具なわけですが
なるべくこのズレが少ない状態、つまりシャフト軸とヘッド重心が同じプレーンにあるようにスイングするのがヘッドスピードを最適化できるのではないかという仮説でございます。
というかこういう道具を振り下ろすときに、頑張ってねじろうとしても抵抗を受けるに決まっているわけです。逆に言えば、ねじれてしまっている時にこの道具は綱に補正をかけようとしてくるわけです。つまりこのシャフト軸と重心がズレた状態で、クリーチャーに対して真っ直ぐにこの道具を振り下ろそうとすると、そいつらが一直線になるように補正されてしまうわけです。
でもそれでスイング進行したらフェース戻ってこないじゃんと普通は思うのですが、プレーンというのは傾いてますので、スイング軌道は真上から見ても楕円の軌道になっているわけです。
おもりを後ろにおいた状態でスイングしているつもりでも、ハーフウェイダウン後半ではそのおもりにかかる遠心力は、おもりをプレイヤーの前方に投げ出そうとする方向に力がかかります。なので、最後までフェースが返って来ないようにスイングすることは、本来構造上では不可能なのです。
ところがまさに「ラグ」なのですが、シャフト軸からおもりが離れた構造であるほど、角運動によって慣性が増幅されるので、
途中まですっごく返って来ないような抵抗を感じる
ことになります。この抵抗が大きい道具ほどダウン後半で返ってくるチカラも強くなります。この感覚のズレが、「やべぇ、こねて返さないと」意識を生むことになります。
もうほとんど初めて補助輪無しの自転車に乗るみたいな話です。気にしないで漕げば自転車は本来倒れないのですが、気になるので足付いちゃって前に進まないみたいな。
で、最近こんな練習器具があるわけですが
これでスイングすると、「途中までものすごく返って来なくて、途中からすごいイキオイで返ってくる」感覚が体感出来ます。これをスイングして
「そうか自分では何もしなくてもこんなに返ってくるものなんだ」
と思うか、
「そうか、これがフェースが返っていく感覚なんだ」
と思うかによって効果はまちまちではないかと思います。とにかくフェースが返って来なくてスライスする人にとっては、フェースターンの感覚をつかむという点では良いのかも知れませんが、私の予想では、スライサーはやっぱりこの道具でもフェースターン出来ないと思いますし、フッカーはこの道具でスイングするとフェース返りすぎて気持ち悪いです。
「なぜ人はスライスするのか」の理由は人によってまちまちであるとしても、
「両手の通り道をつぶさない」
ことがプロアマ問わず必須だと思います。
もう答え言っちゃうと、
「右肩と右腰と右膝がせり出しちゃダメ」
というTGMに口酸っぱくして書いてあることを遵守することが第一歩だと思います。両手の使い方は大事ですが、ゾーン1でこけたらその先はありませんという非情な現実をまず受け止めるべきです。
クラブの持ち上げ方
というわけで(どういうわけだ)、クラブの持ち方ですけど、要はグリップでもって重心持ち上げれば効率いいわけですよ。で、バックラインありのグリップを買ってきて、そのバックラインがクラブ置いたときに真上に来るようにグリップ装着すればいいわけですね。
で、この赤い線(バックライン)を真下から持ち上げるようにすれば重心を持ち上げることが出来ます。ちなみにゴルフプライドの「ALIGN」というのはバックラインが外側についてますので調整がやりやすいです。
これをやってみるとわかるのですが、ウッドのように重心角の大きいクラブは、バックラインが目標方向に寄ります。つまりフックグリップ寄りになります。反対にロングアイアンのように重心角が少ないクラブでは、ウィーク寄りになります。
フェースを基準に考えると違和感があるという方もいるかもしれません。もちろんアドレス時点ではフェースをスクエアに構えるわけですが、そのとき上記の方法ではドライバーではややフックグリップ、ロングアイアンはややウィークグリップになりますので(なのでロングアイアンの代わりにユーティリティを入れて重心角のフローをなめらかにするというのも理にかなっていると思います)。
でもこれが正しいと思うのです。重心角の大きいクラブ、つまりウッドやウェッジではフェースターンをなるべく少なくしてフェードよりのボールを打つとなればフックグリップの方がやりやすいはずです(フックグリップで積極的にフェースターンをしてドローを打ちたいというのはそもそも根本的に間違っています)。
反対にロングアイアインはある程度つかまえに行く打ち方が適していると思います。
クラブに合わせて打ち方を変えるのは良くないという意見もあると思いますが、実はそんなことは誰でも当たり前にやっていることだと私は思います。見た目が同じに見えるだけで。
でフレループについてなんですけど、長重心距離の道具でフェースターンの感覚つかむ練習器具というのはチーピン製造器でしかないと思うのです。今のデカヘッドのドライバーはフェースターンを抑えてスピン量の少ないフライヤーを打つのに適している構造だからです。
さらに言えば、高弾道でランのあんまり出ないボールを打つことが戦略的に必要なのでマキロイやリードがフェードを打とうとしているわけです。
このあたりの環境の話と、クラブによってどのように人は打ち方を変えているのかについては次回に。